RSPO SC(サプライチェーン)認証

RSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil)認証は、持続可能なパーム油の生産と消費を推進するための国際的な認証スキームです。環境保護・労働者の権利尊重・地域社会との共存などに配慮したパーム油の生産・流通を対象としており、マスバランス方式やセグリゲーション方式など複数の管理モデルが採用されています。サプライチェーン認証では、食品・化粧品・化学品業界を中心に、サプライチェーン全体での持続可能性の証明手段として世界的に広く利用されています。

    認証取得のメリット

    RSPO認証の取得は、企業にとって多くの利点をもたらします。主要なメリットは下記のとおりです。

    1. 持続可能な原材料調達の実現
      環境・社会への配慮がなされたパーム油を調達・使用していることを、取引先や消費者に明確に示すことができます。
    2. 国際的な評価・信頼の獲得
      グローバルに認知された第三者認証であるため、サプライチェーンにおける信頼性が高まり、国内外の企業との取引促進につながります。
    3. ブランド価値の向上とリスク管理
      森林破壊や人権問題など、パーム油に関連するリスクへの対応を示すことで、ESG評価やブランド評価の向上に寄与します。

    認証概要と取得までの流れ

    認証取得における概要や、所要時間などをご説明します。

    パーム油を取り扱う幅広い業種。 特に食品業界(加工食品・菓子・調味料など)、化粧品・パーソナルケア製品、洗剤や潤滑油などを含む化学品業界

    RSPO認証には複数のスキームがあり、主に以下の2つに分類されます。

    RSPO P&C(原料生産者向け):パーム農園および搾油工場など、生産段階における認証。

    RSPO SCC(Supply Chain Certification):搾油後のサプライチェーン(製造、流通、販売等)を対象とした認証。

    企業の業種や事業内容に応じて、製造工程・保管・流通・販売などの各工程が認証対象となります。

    初期費用:社内体制の構築、マニュアル整備、初回監査対応などで数十万円〜の費用が発生します(事業規模により変動)。

    維持費用:年1回の更新監査に対応するための監査費用、RSPOへの年会費などが必要です。

    更新頻度:SC認証は1年ごとに更新されるため、毎年の監査を受けて認証更新が必須です。

    国内では主に下記の認証機関で、日本語で受審可能です。
    ・コントロールユニオンジャパン
    ・TUV

    ・RSPOへのメンバー登録
    ・認証機関との契約
    ・社内体制の整備・マニュアル作成
    ・初回監査の実施
    ・是正対応(必要に応じて)
    ・認証取得・証書発行

    認証取得までの期間は、準備状況にもよりますが概ね6か月程度が一般的です。新規取得の場合は、社内教育や記録整備などに十分な時間を確保することが重要です。

    世界全体ではRSPOメンバー企業は約5,000社以上、認証面積は約450万ヘクタール以上に拡大しており、持続可能なパーム油の供給を担保する国際標準として確立されています。
    日本国内でも、食品・日用品業界を中心に大手企業の取得が進んでおり、調達方針にRSPO調達を明記する企業も増加傾向にあります。SDGsやESGへの対応として、RSPO認証の取得が企業価値向上の一環として注目されています。

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    認証取得ハードルと弊社のサポート

    認証取得において多くの企業が抱えるハードルは主に下記のようなことが挙げられます。

    認証プロセスの複雑さ
    RSPO SCC認証の取得には、サプライチェーンにおける管理システムの構築や、トレーサビリティ要件に対応した記録管理体制の整備が求められます。初回監査に向けての文書作成や内部監査、外部監査対応には多くの工数がかかり、初めて取り組む企業にとっては特に負担が大きく感じられます。

    内部プロセスの整備負担
    認証対象となるすべての拠点・工程で、RSPO製品と非認証製品の物理的または帳簿上での分別・管理が必要です。入荷から製品出荷までの各段階で適切な記録が求められるため、複数拠点・複数製品ラインを持つ企業では、業務プロセス全体の整理と社内教育が不可欠となります

    専門知識の不足
    RSPO SCCの要件や管理モデル(Identity Preserved、Segregation、Mass Balanceなど)への理解が求められますが、日常業務にない専門的な用語や運用ルールが多く、自社への適用方法が分かりづらいと感じる企業もあります。特に初期段階では、外部の専門家やコンサルタントのサポートがないと、解釈や対応に時間がかかる傾向があります。

    弊社では、このような課題をこれまでの知見・経験に基づきスムーズに解決するご提案・コンサルティングが可能です。

    <サポート例>
    ・認証機関のご紹介
    ・必要資料のひな形ご提供
    ・膨大な基準書から自社に必要な情報を抜粋説明
    ・定期的なお打ち合わせ
    ・効率的な準備方法の提案
    ・マスバランスや換算率の検証
    ・教育・内部監査実施
    ・審査後の是正サポート
    など。

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